1993年から東京新聞で連載の続くコラム「サッカーの話をしよう」をアーカイブ化!

No.1118 天狗の羽うちわの話

 競技規則にひと言も言及がないのに必ず着用されている用具がある。ゴールキーパー(GK)のグローブである。
 昨年9月のルヴァンカップの試合で、FC東京のGK秋元のグローブに何かの不具合があり、プレーが切れるのを待って主審に交換を申し入れた。主審はそれを認め、約1分半の中断が発生した。
 現代のGKはまるで「天狗の羽うちわ(ヤツデの葉)」のように大きな手をしている。いや、大きいのは手ではない。グローブだ。特殊な合成樹脂を手のひら側に大きく付け、まるでボールが吸い付くようにキャッチできる。実際、新品のボールとグローブなら、つかまなくても手のひらを下に向けただけではボールは落ちないらしい。
 世界で最初にグローブをつけたGKはニュルンベルクのシュトゥルファウスという1920年代のドイツ人選手だったという。うなぎをつかむ布製の手...

著者プロフィール

大住良之(おおすみ・よしゆき)
大住良之(おおすみ・よしゆき)
サッカージャーナリスト

1951年神奈川県横須賀市生まれ、『サッカー・マガジン』編集部勤務(1973~1982)を経て1988年からフリーランスのサッカージャーナリストとして活動。日本のサッカーの発展をテーマとし、日本代表、Jリーグの取材を中心に活動。そのほか、1974年西ドイツ大会以来8回のFIFAワールドカップをはじめ、数多くの国際大会も取材し、『東京新聞』の連載コラム「サッカーの話をしよう」を中心に、雑誌、インターネットなどを舞台に執筆活動をしている。
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