サッカーの話をしよう
No.952 ワールドカップ予選大詰め
いよいよ大詰めだ。
日本では「ずいぶん昔」になってしまったワールドカップ予選。しかし世界では、来週火曜日(15日)に大きな節目を迎える。この日までに32の出場国のうち21が決まり、残りは11カ国となるのだ。
アジアは日本、オーストラリア、イラン、韓国が出場権を獲得。5位決定戦ではヨルダンがPK戦の末ウズベキスタンを下し、南米5位とのプレーオフ(11月)に臨む。
その南米では9月にアルゼンチンが出場を決め、残る3つの自動出場権を巡って5チームがつば競り合いだ。
ともに勝ち点22で自動出場権の4位を争うエクアドルとウルグアイが11日に対決。富士山七合目に当たる標高2850㍍のキトに遠征するウルグアイ(最高標高は514㍍)の粘りが試される。
北中米カリブ海地域ではアメリカとコスタリカの出場が決定して自動出場枠はあと1。残り2試合、ホンジュラス(勝ち点11)、パナマ(8)、そしてメキシコ(8)が争う。メキシコの苦戦は意外だが、残るホームのパナマ戦とアウェーのコスタリカ戦にかける。4位になるとオセアニア代表ニュージーランドとのプレーオフだ。
アフリカは10組の2次予選が9月に終了。各組首位の10チームが5組に分かれ、ホーム&アウェーでの最終予選が10月12日~11月19日に行われる。
そして出場枠13の欧州は9組による予選が15日で終了。各組1位が自動出場となり、2位9チーム中8つが11月のプレーオフに進出する。9月に1位を確定させたのはイタリアとオランダ。ベルギー、ドイツ、スペインも1位が濃厚だが、他は大混戦だ。
注目はH組のイングランド。首位にいるものの2位ウクライナ、3位モンテネグロとの差はわずか勝ち点1。残るモンテネグロ戦とポーランド戦ではホームの利を生かしたい。
11月20日に全32の出場国が決定するといよいよ12月6日の組分け抽せん会だ。
開催国ブラジルと、FIFAランキング上位7チームが「第1シード」としてAからHまで8つの組にはいり、あとは原則として同じ大陸のチームがグループに重ならないよう振り分けられる。
ランキングは10月17日発表のものが使用される。9月の上位はスペイン、アルゼンチン、ドイツ、イタリア、コロンビア、ベルギー、ウルグアイ。予選で苦しむウルグアイだが出場できれば第1シードになりそうだ。
開幕まで246日。ブラジル2014の足音が高くなってきた。
(2013年10月9日)
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